多店舗展開するために必要な組織構築とは?2年半で100店舗まで増やしたサロン経営者の考え方
2024.11.28
多店舗展開するために必要な組織構築とは?2年半で100店舗まで増やしたサロン経営者の考え方
2024.11.28
こんにちは、ロレインブロウの東です。
いきなりですが、多店舗展開するために必要な組織構築とはなんでしょうか?
組織構築ができていないとお店が潰れてしまったり、優秀な人材を活かせなかったり、離職やモチベーション低下につながったり…会社がどんどん悪い状況に陥ることもあります。
今回は、2年半で100店舗以上増店していた私が、店舗展開を視野に入れた組織構築について解説していきたいと思います。
業績のいいサロンを作りたかったり、大きく店舗展開したい方はぜひ最後までチェックしてみてください!
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ロレインブロウの本部メンバー
ロレインブロウの内部組織については、意外と発信していないので、皆さん知らないですよね。
現在120〜130店舗ほどあって、スタッフが300〜400人と大きなチェーンサロンになってきていますが、ロレインブロウの本部は8人ほどしかいません。(2024年6月時点)
- マーケティング責任者
- トレーナー
- オーナー対応担当者 など
130店舗の上には、本部の8人しかいませんが、それでも会社は回っています。
皆さん、組織構築をとても難しく考えてしまっているなと思います。
ただ、うまく回る会社(チーム)を作っていくのが、社長の仕事だと考えているので、現状ではこの人数でやっています。
目標を掲げる重要性
組織構築についてですが、大義名分かつ壮大な目標を掲げて働いていくことが大事だと私は考えています。
皆さん「経営理念を作ろうよ」と言ったりしますが、その通りでロレインブロウも経営理念をしっかりと掲げています。
ロレインブロウでは、“美容業界の負を払拭する”という、美容業界の3年以内の離職の課題を解決する場所=ロレインブロウと定義して、達成できるように目指して頑張っています。
目指す場所が決まっていないままでは、組織は作れません。
判断基準の明確化
私がよく言っているのは、“判断基準はお客様”ということです。
お客様に対して迷ったり、ミスやクレームが発生することは仕方がない部分もありますが、“お客様が喜ぶかどうか”を常に判断基準にして考えて行動していることが大事。
例えば、営業時間外なのに勝手にお客様に施術していた、という問題が起きたとしても、お客さんがその時間に行きたいと言っていて、お客さんを喜ばせるために営業時間外に施術していたなら、私が注意することがありません。
クレームやミスとして問題になったとしても、お客様に対して一生懸命頑張った結果なら、許してあげてほしいと思います。
判断基準を都度バラバラにするのではなく、きちっと決めておくのが組織構築において、大事なことの一つです。
人事の配置などよりも、まずは根本的な社長の理念や思いを表に出して、面接の段階から伝えてみてください。
そして壮大かつ明確な目標をみんなに共有して頑張っていきましょう。
管理が不要な組織作り
全国に店舗を展開していると、上は北海道、下は沖縄とさまざまな場所に社員がいるので、正直会いに行くのは難しいです。
そして、私はマネジメントしない派です。
管理が必要となるなら、店舗展開自体が難しい。
それでも店舗展開をしたいなら、管理しなくてもいい組織を作る必要がありますよね。
そこで何が大事になるかというと、店舗のルールを決めることです。
例えば、
- サロンでの朝掃除は、Todoリストを作成してスタッフ皆で行う
- お客様のカウンセリングにはマニュアルを基本(リピート率向上を狙うなら) など
もしリピート率が下がったスタッフがいたら、初めて社員にアプローチすればいいだけです。
実際は私ではなくて、本部のトレーナー2人がスタッフにアプローチするのですが、リピート率さえ下がらなかったら、5分ぐらいの遅刻なら目を瞑りますよ、といった風に伝えています。
売上をあげていればなんでもいい、というわけでは決してありませんが、常に目を光らせて一から十までスタッフを管理する必要もありません。
ルールは決めるが、ガチガチに固めるようなルールではなく、うまい塩梅で決めて運営しています。
◆店長がいなくても回る仕組み
ロレインブロウでは、基本的に店長というポジションを設定していません。
店長というポジションを作っても、やっていることを考えてみたら雑務が多いし、店長が休みの日は他のスタッフが店舗を回しているわけです。
それなら、店長のポジションをつくらず日替わりでスタッフが対応できるようにすればいいだけの話。
ただ、スタッフが辞める理由の一つに「この会社にいる意味がないな」「やりがいがない」があるので、スタッフのステージを上げていくという意味で、店長のポジションを作っている店舗はあります。
店舗展開していくのであれば、店長がいなくても回るような仕組み作りをして、再現性を高めていくことが大事なことかなと思います。
では、店長になっているスタッフは何をしているかというと、
- リピート率を上げるためにスタッフの相談を聞く
- 数字が悪い人がいたら指導する
- 口コミを貯めるために動く など
といったことです。
そして、経営者側と店長が目標を作って、責任を背負ってもらう代わりに、目標を達成できたら店長手当を支給する、という形をとっています。
「年収は競争力だ」と言ってきましたが、歩合や成果給は数字がついてこないとあげる意味もないので、結果は大事にしています。
チーム編成するときの考え方
次は、人事やマーケ責任者、経理などのポジションが必要なのかということについて話していきます。
これは、社長の求める役割によって変わります。
会社が大きくなっていくとき、他の会社にはどのような部署があるのか、と考えて他社の組織を見ることがあると思いますが、全部の会社にきちっと部署を設けたり、ポジションを用意する必要はない、ということをわかってほしい。
私自身は、物件開発のために遠方でも出張して見にいくのが得意ですが、PCで作業するのが苦手です。
なので、本社メンバーに経理や税理士さんをつけて、私ができない部分を補うためのチームを編成しているイメージです。
得意としている部分を自分でやって、できない部分はスタッフを入れて対応してもらったり、外注したり、自分がモチベーション高く働けるようなチーム編成するのが大事ということを伝えたいです。
適正に合った人材配置
最後に1つ。
適正に合った人材配置を意識してください、ということです。
- 高い売上を出せるからといって、後輩に教えるのが上手いとは限らない
- 賢いからといって、他の人に物事を伝えるのが上手いとは限らない
その人がどういった人間性なのかを見極めてから、人材配置していきましょう。
頭の知性と心の知性、IQ、EQと言ったりしますが、ここがきちっと整った方を幹部にしないと組織が壊れてしまうかもしれません。
誰をどこに当てはめるのかによって、会社や店舗の業績は良くも悪くも大きく変わるので、店舗展開していくのであれば、適正に合った人事配置を意識してみてください。
社長がするべきこととは
社長自らが部下に指導するのを辞める、ということは大事にしています。
要は、現場スタッフと社長の間に教育担当のスタッフがいるのであれば、1つ飛ばして直接社長が現場スタッフに注意したりするのを辞める、ということです。
社長である私が現場スタッフに直接話してしまうと、間にいるトレーナーの意味がなくなってしまいますよね。
社長としてできることは、会社やスタッフを守るために外で営業したりすることだと思います。
まとめ
今回は、サロンの店舗展開を見据えた組織構築についてお話をしていきました。
ロレインブロウの内部事情を説明しましたが、
- 会社として壮大かつ明確な目標設定がある
- 目標に対しての行動指針や判断基準を明確にする
- 店舗展開する上で各店舗にルールを設ける
- みんなが働きやすいような環境を作ってあげる
- 適正に合った人材を配置する
- 社長の求める役割は何かを考える
- IQとEQが揃った人材を幹部にする
というところを意識してみてください。